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■ 本文
銘柄探しを続けていると、日本企業の技術力の高さに驚く場面が多くあります。
最近では、PER・ROE・EPSといった指標に加えて、
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機関投資家が買い増しているか
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今後の成長テーマに合っているか
なども意識するようになりました。
その中で特に気になったのが 日立製作所 です。
■ 日立製作所に注目した理由
整理すると、日立の魅力は大きく分けて 4つの強み に集約されます。
① IT × OT × プロダクトの“三位一体”ビジネス
日立は世界でも珍しく、
**IT(情報)・OT(制御)・プロダクト(製品)**すべてを持つ企業。
これにより、
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鉄道システム
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エネルギー
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都市インフラ
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企業向けITサービス
など、社会全体を支えるソリューションを一社で提供できる体制を作っています。
これは競合他社が真似できない圧倒的な強み。
② 成長エンジン「Lumada」の存在
日立が急成長している理由の中心にあるのが Lumada(ルマーダ)。
Lumadaとは一言でいうと、
「データから価値を生み出すDXプラットフォーム」 のこと。
AI、IoT、クラウドを使い、企業が抱える課題を解決するサービスの総称です。
Lumadaが評価されるポイント
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利益率が高い(ソフトウェア・サービスだから)
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売上比率を2027年までに全体の50%に拡大予定
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日立を“重電メーカー”から“デジタル企業”へ変革させている
つまり、日立の未来の株価を決める最大の要素はLumadaがどれだけ伸びるか。
③ 海外比率61%のグローバル企業
日立の売上の6割以上は海外。
買収した GlobalLogic をはじめ、デジタル事業を世界規模で伸ばせる体制が整っています。
日本企業の中ではトップクラスのグローバル展開です。
④ ESG・社会課題解決型ビジネスで成長が継続しやすい
日立は
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グリーンエネルギー
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都市インフラ
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交通システム
など、人々の生活に不可欠な事業が多いので、景気に左右されにくい特徴があります。
■ 機関投資家・ブラックロックが買い増し
投資のプロである ブラックロックが2025年9月20日に日立の保有量を増やした のも買う時の決めてになりました。
機関投資家の動きは、初心者にとって参考になる指標です。
■ 実際に買ってみた(取引記録)
こうした理由から、日立に期待して買ってみました。
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10月27日:4,700円 × 10株
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4,950円 × 20株
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5,300円 × 10株
しかし、10月末に株価が下がってきたため、
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10月31日:5,269円で全て売却 → +11,760円
■ その後の株価を見て感じたこと
売却後、日立の株価は大きく下落。
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2025年11月21日:4,710円の安値
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2025年12月5日:4,883円まで戻る
結果的には「売っておいて良かった」と思いました。
■ 今回の学び
日立のような素晴らしい企業でも、
いつ買うか・いつ売るか によって結果は大きく変わるのだと実感しました。
今回の経験から学んだのは…
✔ どれだけ良い企業でも“買うタイミング”は超重要
良い企業 = 良い投資
ではありません。
株価が割高な状態で買えば、短期では普通に下がります。
✔ 機関投資家の動きはヒントになるが、万能ではない
プロが買っている=必ず上がる
ではありません。
ただ、「注目されている」サインとして参考になる。
✔ 技術力が高くても、株価は需給と期待で動く
企業価値と株価は必ずしも一致しない。
株は“期待の大きさ”で動くため、
良いニュースでも期待を下回れば下がることもあります。
■ まとめ
日立は技術力も経営力も素晴らしく、長期では魅力ある企業だと感じています。
ただし、短期トレードの場合は、
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過熱感
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市場全体の地合い
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決算前後の期待の高さ
など、株価の動きを左右する要因を冷静に見る必要があると実感しました。
今回の日立の取引は、
「良い企業でも買い時と売り時次第で結果は変わる」
という、投資の本質を教えてくれた経験でした。
着実に成長する企業なので、下がったらまた購入します。