「株日記」医薬品セクターに目を向けてみた

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7月末から少しずつ銘柄を調べながら買い進めてきて2ヶ月弱が過ぎた頃。

2025年9月16日の日本経済新聞の記事が気になった。
武田薬品工業がAIを導入するという内容で、これをきっかけに製薬関連に目を向けてみることにした。


■ 武田薬品より割安な2社を発見

製薬関連の中でも、PER と PBR が割安で気になったのが次の2社。


4540 ツムラ(漢方メーカー)

日本の漢方市場で 80%シェア を持つ圧倒的な企業。
また、海外依存度が低いため円安・円高の影響を受けにくい点も魅力的。

  • 購入:3,784円 × 10株

  • PER 8.83

  • PBR 0.96

  • ROA 6.98

  • ROE 11.35

ツムラが上がりにくかった理由

調べてみると、株価が弱い背景がいくつかあった。

  • 2026年3月期1Qの純利益が 前年同期比60.9%減

  • 通期予想もアナリスト平均を下回る

  • 漢方薬の原材料コストが高騰し、利益率を圧迫

また、トランプ大統領による「医薬品関税最大200%」という強硬発言も市場心理を冷やした可能性がある。

結果として、株価はなかなか浮上せず、ジリジリ下がる展開が続いた。


4516 日本新薬

こちらも割安で、財務指標が非常に優秀。

  • 購入:3,353円 × 10株

  • PER 6.91

  • PBR 0.95

  • ROA 11.48

  • ROE 13.94

  • 配当利回り 約3.7%

市販薬ニュースで買い増し

9月18日、ED治療薬「シアリス」の市販薬としての販売承認のニュースが出た。
これは国内初で、市場的にも大ニュース。

  • 潜在患者は 約1,400万人

  • 受診率は わずか4.8%

  • 恥ずかしさから医療機関に行かない層が薬局で買えるようになる
    潜在需要の顕在化 に期待

日本新薬は製造販売元で、エスエス製薬へライセンス提供しているため、
売上が上がるほど ロイヤリティ収入増=高利益率で美味しい収益 となる。

このニュースを受けて、9月22日3,325円で20株を追加購入。
さらに、東電の端数株を売却して、10月06日に3,304円でもう20株購入予約。

3,388円で売却


■ 売却の判断と結果

日本新薬

なかなか上がらず、下げが続いたため 3,388円 で売却。
その後10月29日に 3,217円まで下がり、買い戻しも可能だったが、他の銘柄に資金を回したかったのでそのまま見送り。

決算後は11月14日に 3,554円 まで上昇。

  • 配当:4,960円

  • 売却益:3,600円
    合計 +8,560円

トレードとしては悪くなかった。


ツムラ

割安感は強かったが、予想以上に株価が弱く下げ続けたので、11月6日に売却。

  • 売却価格:3,553円

  • 購入価格:3,784円

  • 配当:1,440円

  • 損失:-1,100円
    実質+340円

ほんのわずかでもプラスで終われたのは、配当のおかげ。


■ この取引から学んだこと

① 割安でも「注目されない銘柄」は上がりにくい

PERが低くても、材料が少ない銘柄はお金が集まりにくい。
株価は「割安かどうか」よりも 市場の注目度 で動く部分が大きい。

② 限られた資金の場合、注目株の方が回転しやすい

短期売買をするなら、値動きのある人気銘柄の方が利益機会が多い。
割安でも動かない銘柄に資金を“寝かせる”のは効率が悪い。

③ 高配当株は下げ相場の心の支え

含み損になっても、配当でトータルプラスになる可能性がある。
配当の力は大きいと実感。


全体の感想

医薬品セクターは、材料(承認、臨床結果、ニュース)で動くことが多く、割安指標だけでは判断しにくい分野だと学んだ。
しかし、ニュースを追いながら適切なタイミングで買い・売りができれば、安定した利益を狙える業界でもあると感じた。

次回

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