▶前回の記事
株日記「銀行銘柄が気になった」― 利上げ前にみずほを購入して学んだこと
はじめに
2025年7月末に大阪チタンを購入してから、色々な銘柄を調べるのが楽しくなり、
毎日のように「これはどうだろう?」「あれはどうかな?」と有名企業をリストアップしては調べるようになりました。
筆者がオーディブルで繰り返し聞いた3冊
▶ 『賢明なる投資家』
▶ 『バリュー投資の億り人が教える 新NISA「成長投資枠」で1億円』
▶ 『会社四季報 速読1時間で10倍株を見つける方法』
株主優待に惹かれてJR東海を調べた
京都へ行く際に「新幹線のチケットが安くなればいいな」と思い、
株主優待を目的にJR東海をチェックしました。
当時は株価3,900円前後。
「ROAやROEが高くてPERも低い、割安かも」と感じつつ、
「もう少し下がったら買おう」と迷っている間にどんどん上昇し、
気づけば4,000円を超えていたのです。
知人にその話をしたところ、
「気になったら少しだけ買って様子を見るのが一番いいよ」
と教えてもらい、少額でもまず行動することの大切さを実感しました。
ペロブスカイト太陽電池ニュースで動いた株価
9月11日、経済産業省がパナソニックやリコーなどに
「ペロブスカイト太陽電池の量産化支援のため補助金を出す」
というニュースを発表しました。
すでにパナソニック株を保有していたため、
「これは上がるかも」と考えて買い増しを決定。
▶株日記「気になるものは沢山あるけれど」パナソニックHDに感じた復活の兆しと投資の判断
同時に、補助金対象の**リコー(7752)**にも注目しました。
リコーの購入記録
-
購入日:2025年9月11日
-
株価:1,385円 × 30株(41,550円)
-
指標:PER 17.13 / PBR 0.76 / 配当 2.88% / ROA 1.94 / ROE 4.42
「割安で配当もある」と思い購入したものの、
その後の値動きは想定とは違いました。
株価の推移
| 日付 | 株価 | コメント |
|---|---|---|
| 購入時 | 1,385円 | ニュースで注目 |
| 10/2 | 1,265円 | 下落で不安に |
| 10/9 | 1,400円超 | 売りを迷うが様子見 |
| 11/7 | 決算発表で一時上昇 | |
| 11/12 | 小幅プラスで売却 |
同じニュースでも明暗が分かれた理由
同じ補助金ニュースで、パナソニックは株価上昇、
一方でリコーは上値が重いという結果に。
AIにこの違いを質問してみました。
以下はその分析結果です👇
💡 パナソニックとリコーの株価動向の違い
1. ニュースの「本業への影響度」
| 項目 | パナソニック (6752) | リコー (7752) |
|---|---|---|
| 主力事業 | EV電池・住宅設備・家電など多角的 | 複合機・プリンター中心 |
| 補助金の影響 | EV・再エネ戦略に直結、期待大 | 新規事業で影響限定的 |
| 市場反応 | 成長加速と評価され上昇 | 本業の成長鈍化で反応鈍い |
2. 財務体質の違い
| 指標 | パナソニック | リコー |
|---|---|---|
| PER | 約10倍台前半 | 17.13倍 |
| PBR | 約1.3~1.5倍 | 0.76倍 |
| ROA | 約3.5~4.0% | 1.94% |
| ROE | 約9.0~10.0% | 4.42% |
リコーは**「割安」ではあるものの、成長性への期待が低い**。
一方、パナソニックは収益効率が高く、成長事業に軸足を置いているため、補助金という後押しが株価上昇につながりました。
3. リコーの株価が上がりにくかった理由
-
本業のオフィス機器市場は成熟・縮小傾向
-
ペロブスカイト事業はまだ開発段階で利益貢献まで時間がかかる
-
短期的な決算良化よりも構造的な成長力不足が懸念された
投資を通じての学び
知人の言うように、
「気になったら少し買って、市場の反応を見てみる」
この姿勢が一番大事だと感じました。
ニュースだけに飛びつかず、企業の本業・財務体質・事業の方向性を見極めることが大切。
補助金や国策は一時的な追い風でも、長期的な成長力がなければ株価は伸びません。
まとめ
-
政府の補助金ニュースは短期的には株価を押し上げる
-
しかし、本業との親和性と企業体質が上昇を左右する
-
小さく買って学び、経験を積むことが大事
- ROEが4くらいなのにPER17は高すぎたので気を付ける
補助金ニュースを「チャンス」に変えるには、
「企業の成長の本筋」を見抜く力が必要だと感じた取引でした。
▶つづき
免責事項
当サイトの株日記は、特定の株式の売買を推奨するものではなく、個人の経験を共有するものです。
投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。